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報告書

高レベル放射性物質研究施設における放射性廃液の安定化処理

小木 浩通*; 荒井 陽一; 粟飯原 はるか; 渡部 創; 柴田 淳広; 野村 和則

JAEA-Technology 2021-007, 27 Pages, 2021/06

JAEA-Technology-2021-007.pdf:2.43MB

放射性物質取扱施設である高レベル放射性物質研究施設(CPF: Chemical Processing Facility)では、過去の試験や分析で発生した多種の廃液をホットセル及びグローブボックス内で保管してきた。2015年7月より、保管されている放射性廃液について、管理方法の適正化を図るべく、実廃液の安定化処理を進めている。また、分析廃液等の多種多様な試薬が混在する廃液については安定化処理が非常に困難であるため、大学等と共同でSTRAD(Systematic Treatments of Radioactive liquid wastes for Decommissioning)プロジェクトを発足させ、処理技術の研究開発を進めている。これらの実績は、他の放射性物質取り扱い施設においても保管する廃液の処理をより効率的かつ安全に進められることが期待できる。本書は、CPFで安定化処理を実施した実廃液の処理方法及び処理状況に関して報告するものである。

論文

STRAD project for systematic treatments of radioactive liquid wastes generated in nuclear facilities

渡部 創; 小木 浩通*; 荒井 陽一; 粟飯原 はるか; 高畠 容子; 柴田 淳広; 野村 和則; 神谷 裕一*; 浅沼 徳子*; 松浦 治明*; et al.

Progress in Nuclear Energy, 117, p.103090_1 - 103090_8, 2019/11

AA2019-0193.pdf:1.29MB

 被引用回数:12 パーセンタイル:77.44(Nuclear Science & Technology)

A new collaborative research project for systematic treatments of radioactive liquid wastes containing various reagents generating in nuclear facilities was started from 2018 initiated by Japan Atomic Energy Agency. The project was named as STRAD (Systematic Treatments of RAdioactive liquid wastes for Decommissioning) project. Tentative targets to be studied under the project are aqueous and organic liquid wastes which have been generated by experiments and analyses in a reprocessing experimental laboratory of JAEA. Currently fundamental studies for treatments of the liquid wastes with complicated compositions are underway. In the STRAD project, process flow for treatment of ammonium ion involved in aqueous waste was designed though the inactive experiments, and decomposition of ammonium ion using catalysis will be carried out soon. Adsorbents for recovery of U and Pu from spent solvent were also developed. Demonstration experiments on genuine spent solvent is under planning.

論文

Development of an online measurement system using an alpha liquid scintillation counter and a glass-based microfluidic solvent extraction device for plutonium analysis

山本 昌彦; 田口 茂郎; Do, V. K.; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹

Applied Radiation and Isotopes, 152, p.37 - 44, 2019/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:66.68(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

マイクロ化学チップによる溶媒抽出とアルファ液体シンチレーションカウンタ($$alpha$$-LSC)を組み合わせたプルトニウム(Pu)分析のためのオンライン測定システムを開発した。$$alpha$$-LSCのフローセルは、PTFEチューブをガラス管に詰めて製作し、マイクロ化学チップと接続した。マイクロ流路内の二相流は、コイル状に調整したチューブを用いて安定化させた。マイクロ化学チップ内で溶媒中に抽出したPuは、T字コネクタでシンチレーションカクテルと混合した。本システムにより、Puをオンラインで分離し、検出限界値6.5Bq/mLで検出することができ、発生する廃液量は$$mu$$Lレベルに低減することができた。

論文

Zr separation from high-level liquid waste with a novel hydroxyacetoamide type extractant

森田 圭介; 鈴木 英哉; 松村 達郎; 高橋 優也*; 大森 孝*; 金子 昌章*; 浅野 和仁*

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.464 - 468, 2019/09

高レベル放射性廃液(HLLW)には種々の長半減期核種が含まれており、地層処分における環境影響を低減させる観点からマイナーアクチノイドと長寿命核分裂生成物(LLFP)を分離し核変換することが望ましい。原子力機構と東芝はHLLWからLLFPであるSe, Zr, Pd及びCsの分離法を開発した。我々は新規ヒドロキシアセトアミド型抽出剤${it N,N}$-ジドデシル-2-ヒドロキシアセトアミド(HAA)を用いたHLLWからのZrの抽出挙動について詳細に検討を行った。HAA抽出系はZrに高い選択性を示し、抽出序列はZr $$>$$ Mo $$>$$ Pd $$>$$ Ag $$approx$$ Sb $$>$$ Sn $$>$$ Lns $$>$$ Feであることを確認した。また、抽出化学種をZr(HAA)$$_{3}$$(NO$$_{3}$$)$$_{4}$$(HNO$$_{3}$$)$$_{x}$$と同定し、ミキサセトラを用いた連続向流抽出によって模擬HLLWからZrとMoが定量的に抽出可能であることを実証した。

論文

Development of cement based encapsulation for low radioactive liquid waste in Tokai Reprocessing Plant

松島 怜達; 佐藤 史紀; 齋藤 恭央; 新 大軌*

Proceedings of 3rd International Symposium on Cement-based Materials for Nuclear Wastes (NUWCEM 2018) (USB Flash Drive), 4 Pages, 2018/10

東海再処理施設では、発生する低放射性の液体廃棄物及び固体廃棄物を処理する施設としてLWTFを建設し、コールド試験を実施している。本施設では、当初、液体廃棄物の処理に伴って発生する核種分離後の硝酸廃液に対し、ホウ酸塩を用いて固化体とすることとしていた。しかし、現在は、環境負荷低減のために廃液内の硝酸根を分解する必要があり、硝酸塩を炭酸塩に置換した後、セメント固化体とする計画として、設備導入に向けた検討を進めている。現在、この廃液に対するセメント固化技術開発として、高炉スラグ(BFS)を主成分としたセメント材の適用検討を行っている。本発表では実規模(200Lドラム缶スケール)で試験を行った結果についてまとめたものを報告する。

論文

Study on hydrogen generation from cement solidified products loading low-radioactive liquid wastes at Tokai Reprocessing Plant

伊藤 義之; 松島 怜達; 佐藤 史紀

QST-M-8; QST Takasaki Annual Report 2016, P. 69, 2018/03

東海・再処理施設の低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、低レベル放射性廃液をセメント固化し廃棄体を作製することを計画している。本研究では、作製したセメント固化体からの水素発生量を検討するため、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト60線照射施設にて、セメント試料の$$gamma$$線照射試験を行い、水素生成G値を測定した。その結果、スラリ固化体(充てん率10$$sim$$50wt%)のG値は、約0.03(n/100eV)であり、スラリ廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ半分に低下した。硝酸イオンは、水素生成を抑制する効果があり、スラリ中に含まれる硝酸塩の影響でG値は低下したと考えられる。また、炭酸塩固化体(充てん率10wt%)のG値は、約0.14(n/100eV)であったが、20wt%や30wt%の炭酸塩固化体では、それよりも低いG値であった。XRD結果から、塩の充てん率が高くなるほど、Na$$_{2}$$CO$$_{3}$$を含んだセメント生成物(Pirssonite)が多く見られ、Na$$_{2}$$CO$$_{3}$$のG値は、CaCO$$_{3}$$よりも小さいため、20wt%や30wt%の炭酸塩固化体のG値は小さくなったと考えられる。

論文

Micro-PIXE analysis on adsorbent of extraction chromatography for MA(III) recovery

高畠 容子; 渡部 創; 小藤 博英; 竹内 正行; 野村 和則; 佐藤 隆博*

International Journal of PIXE, 26(3&4), p.73 - 83, 2017/09

BB2016-1248.pdf:0.36MB

次世代再処理ガラス固化技術基盤研究で技術開発を行っている吸着ガラスについて、開発の対象とする抽出クロマトグラフィ技術に用いる吸着材の吸着元素分布情報をマイクロPIXE分析により明らかにすることを検討している。本研究では高レベル放射性廃液の模擬液をカラム法にて吸着並びに吸着/溶離した吸着材を用いて、実使用に即した条件下での吸着材の元素分布情報取得に対するマイクロPIXE技術の適用性評価を行った。検討に供した吸着材はCMPO/SiO$$_{2}$$-P吸着材及びHDEHP/SiO$$_{2}$$-P吸着材であり、分析には高崎量子応用研究所のシングルエンド加速器を用いた。分析結果より、カラム内での吸着バンドの形成や溶離後に吸着材に残留する元素の存在を確認できた。これより、マイクロPIXE分析を吸着材性能の定性的な評価に適用することが期待できた。

論文

Effective removal of selenite and selenate ions from aqueous solution by barite

徳永 紘平*; 高橋 嘉夫*

Environmental Science & Technology, 51(16), p.9194 - 9201, 2017/08

 被引用回数:45 パーセンタイル:83.05(Engineering, Environmental)

バライト(重晶石, BaSO$$_{4}$$)は、溶解度が低く、安定性が非常に高い鉱物であり、周囲の環境が変化しても元素を保持し続けるため、有害元素を安定に隔離する鉱物として非常に有用である。本論文では、対象元素として、高い毒性を持ち、選択的な除去が難しく、有効な処理処分技術が乏しいセレンのオキソアニオン(セレン酸: SeO$$_{4}$$$$^{2-}$$,亜セレン酸: SeO$$_{3}$$$$^{2-}$$)に対して実験を行い、これらの元素の共沈過程を分子レベルで明らかにすることで、溶液中からこれらの元素を効率的に除去するための条件を最適化した。実験の結果、バライトへの亜セレン酸の分配には、鉱物表面への微量元素の吸着のしやすさ(=1化学的な親和性)と鉱物構造内での安定性(=2構造規制)の2つが、またセレン酸の分配には構造規制のみがそれぞれ強く働くことが示され、これらの条件を調整することで溶液からの80%以上の除去がセレン酸、亜セレン酸ともに達成された。

報告書

5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカノンオキシムによるPd抽出分離プロセスの開発

森田 泰治; 山岸 功

JAEA-Research 2017-006, 27 Pages, 2017/06

JAEA-Research-2017-006.pdf:1.83MB

オキシム系抽出剤5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカノンオキシム(5,8-diethyl-7-hydroxy-6-dodecanone oxime: DEHDO)によるPd分離について、バッチ抽出及び連続抽出試験によりプロセス構築の可能性について検討した。DEHDOのドデカン溶液を用いたバッチ抽出試験では、Pd, Zr, Mo以外の元素は抽出されず、DEHDOの選択性が高いこと、しかし、抽出速度はやや遅いこと、また、白色沈殿の生成があるが、加温により防止できることを明らかにした。また、PdのDEHDO溶媒からの逆抽出法として、亜硝酸を用いる方法を見出した。連続抽出試験では、98%のPd抽出率を得るとともに、1M硝酸に亜硝酸ナトリウム溶液を逐次添加する方法で95%程度のPdを逆抽出できることを示した。Zr, Moの同時分離を想定した連続抽出試験も実施し、MoがPdとともに分離できる可能性を示した。しかし、抽出部の水相には白色沈殿が生成しており、本手法を分離プロセスに適用するにはこれを防止する方法の開発が必要である。

論文

Development of paper sludge ash-based geopolymer and application to treatment of hazardous water contaminated with radioisotopes

Li, Z.*; 大貫 敏彦; 池田 攻*

Materials, 9(8), p.633_1 - 633_17, 2016/08

 被引用回数:26 パーセンタイル:75.01(Chemistry, Physical)

ペーパースラッジを原料としたジオポリマー固化体を室温で調製し、短時間の浸出実験によりSrとCsの閉じ込め性能を評価した。作製したジオポリマー固化体は半結晶性で多孔質であった。浸出実験では、硝酸ストロンチウムまたは硝酸セシウムを固化体重量の1%となるように加えて調製した固化体を4mm以下に粉砕しpH4.01の緩衝液中に6時間入れた。固化体から約0.2%のSr、約1.3%のCsが浸出した。

報告書

高レベル放射性廃液から発生する水素の測定及びその定量的評価

山本 昌彦; 駿河谷 直樹; 森 英人; 田口 茂郎; 佐藤 宗一

JAEA-Research 2015-013, 27 Pages, 2015/10

JAEA-Research-2015-013.pdf:2.84MB

再処理施設の高レベル放射性廃液及び高レベル放射性廃液を希釈した試料から発生する水素濃度を、換気及び掃気を考慮しない密閉系において測定した。水素濃度は、試験開始から徐々に増加するが、その後、時間の経過に伴い、試料中に含まれるPdによる水素消費に係る反応により、一定値を示し、平衡状態へ到達することが分かった。また、23$$^{circ}$$C, 28$$^{circ}$$Cの温度条件で実施した試験の結果、水素濃度は最も高い場合でも約1200ppm(0.1%)であり、水素の燃焼下限界である4%よりも一桁以上低い濃度で平衡になっていることが明らかとなり、高レベル放射性廃液貯槽において、水素掃気用の空気供給が停止した場合でも水素爆発が起こる可能性は極めて低いことが分かった。また、試料中に含まれる水の放射線分解とPdによる水素消費に係る反応を考慮したモデルを構築し、水素濃度の経時変化及び平衡時の水素濃度の評価を試みた。その結果、モデルにより求めた水素濃度の計算値は、実験値と概ね良い一致を示し、本モデルを用いて、密閉系において高レベル放射性廃液から発生する水素の挙動を定量的に評価できることが分かった。

報告書

再処理プロセス・化学ハンドブック第3版

再処理プロセス・化学ハンドブック検討委員会

JAEA-Review 2015-002, 726 Pages, 2015/03

JAEA-Review-2015-002.pdf:43.63MB
JAEA-Review-2015-002(errata).pdf:0.21MB

「再処理プロセス・化学ハンドブック」を新たに改訂し、第3版としてまとめた。作業にあたって国内の大学や企業の有識者からなる再処理プロセス・化学ハンドブック検討委員会を組織し、意見交換を行いながら文献の調査と執筆を進めた。本ハンドブックの目的は従来から変わることはなく、ウラン燃料、MOX燃料の利用とそのリサイクルのため、今後の湿式再処理分野の課題に向けた取り組みの一つとして、プロセスと関連する化学の基礎情報をまとめたデータベースを整備したものである。

論文

Durability of irradiated polymers in solid-polymer-electrolyte water electrolyzer

岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝; 八木 敏明; 玉田 正男

Journal of Nuclear Science and Technology, 42(7), p.636 - 642, 2005/07

 被引用回数:20 パーセンタイル:77.57(Nuclear Science & Technology)

放射性排水の電解処理における高分子材料の耐久性評価を目的に固体高分子電解槽に使用する高分子材料の放射線耐久性を500kGy前後の$$gamma$$線照射量において評価した。500kGy前後の$$gamma$$線照射量では電解膜の強度及びイオン交換能,シール材の強度については問題となるまでの低下が起こらないことを明らかとした。絶縁材として従来使用されている四フッ化樹脂系についてはポリイミド系材料に代替させることで電解槽全体の放射性耐久性の問題を解決できる見通しを得た。電解膜の破壊メカニズムについては$$gamma$$線の直接的破壊効果と$$gamma$$線により生成するラジカルによる間接的破壊効果の複合が考えられたが、間接的破壊効果は有意な影響を与えていないことを明らかとした。また劣化に酸素が大きく影響することを明らかとした。容易に測定できる溶出フッ素量は主鎖の劣化を示す強度及び側鎖の劣化を示すイオン交換能とそれぞれ確かな再現性がある相関関係を有することを明らかとした。よって、このことを利用して溶出フッ素量から電解膜の劣化を判定することが可能であることを見いだした。

報告書

廃棄体の確認に向けたアスファルト固化体の製作履歴調査結果

古川 登; 近藤 利幸; 木村 之彦*

JNC TN8440 2001-024, 210 Pages, 2001/08

JNC-TN8440-2001-024.pdf:24.99MB

本書は、将来、アスファルト固化体を地中処分することを前提にした、廃棄体技術基準の整備に向けた調査に反映させるため、固化体中の核種インベントリー、代表的な固化体選定に必要な過去のキャンペーンのグループ化、処分検討時の情報提供等、貴重な情報源として活用することを目的に作成した。作成にあたっては、施設の工程、固化体の組成、貯蔵実績などの固化体製作概要、過去のキャンペーンの試験内容、トピックスを基に製作された固化体の特性や放射性ヨウ素の放出低減化、放射性炭素の施設内移行挙動などを含め、過去の試験・運転内容等の履歴を包括的に把握できるように開発運転履歴をまとめ、今後の処分の動向を見据えた構成とした。アスファルト固化処理施設は、1982年4月(昭和57年)からコールド試験を開始し、5月4日よりホット試験、10月6日より固化処理技術開発運転を開始し、1997年3月11日(平成9年)の火災爆発事故に至るまでの期間(16年間)で、低レベル放射性濃縮廃液を7,438m3処理し、29,967本のアスファルト固化体を製作した。事故により、アスファルト固化処理施設は使命を閉じるに至ったが、15年間で製作したアスファルト固化体は、将来の処分を検討する上で貴重な情報、データを保持しているとともに、処理技術とともに後世に継承する必要がある。なお、試験・運転により製作した固化体ドラム毎のS/B比、放射性核種濃度等に係るデータ類に関しては、「アスファルト固化体の製品データ集」として別冊にまとめたので、本書と対で活用されたい。

報告書

LWTF液処理系プロセスにおける操作条件の妥当性評価試験-コールド工学試験装置による確認試験-

小林 師; 村田 栄一*; 澤幡 佳和*; 斎藤 晶*

JNC TN8430 2001-002, 43 Pages, 2001/02

JNC-TN8430-2001-002.pdf:1.98MB

現在、東海再処理施設内で建設計画を進めている低放射性廃棄物処理技術開発施設(以下LWTF)の液処理系プロセスでは、低放射性廃液中の塩(NaNO3等)と放射性核種を分離し、それぞれ「硝酸塩蒸発固化体」、「スラリー蒸発固化体」として保管・貯蔵される。このプロセスにより、従来の「アスファルト固化法」に比べ、大きな減容比を得ることができる。本報では、このLWTF液処理系プロセスと同様の処理を工学規模の装置を用いて行い、過去の基礎試験結果から得られたLWTF運転上の設定値との比較を行った。その結果、LWTF液処理系プロセスにおける「ヨウ素不溶化・プレフィルタろ過工程」、「限外ろ過(I)工程」、「前処理工程」、「共沈・限外ろ過(II)工程」、「共沈・限外ろ過(III)工程」のそれぞれの工程において、LWTF運転上の設定値が妥当であることを確認した。

報告書

ガラス固化体放射線の有機物への影響調査

not registered

PNC TJ8409 98-003, 62 Pages, 1997/03

PNC-TJ8409-98-003.pdf:3.14MB

高レベル放射性廃棄物であるガラス固化体は、30年から50年間程度、冷却のための貯蔵後、深地層に処分される計画になっている。ガラス固化体は一本当たりの放射能量と発熱量が高い(1. 5$$times$$1016Bq、1.4kW)のため、貯蔵期間中のこの特性を活かした利用法を検討することは、資源の有効利用の観点から重要と考えられる。一方、近年、有害廃棄物の無害化処理の必要性が高まっている。例えば、フロン(クロロフルオロカーボン-CFC)は冷房の熱媒体などに広く利用されてきたが、オゾン層破壊の原因物質であることが指摘されており、環境破壊を招かない物質へ転換した上で、廃棄することが望まれている。この他にも、このような環境へ影響を与える有害廃棄物は多々存在すると考えられ、技術的に有効な処理法が求められている現状にある。本調査では、ガラス固化体の放射線照射による有害廃棄物の無害化処理の観点から、放射線分解処理が可能な有害物質の調査、及びその第一候補となるフロンについての技術的あるいは社会情勢的な背景情報について調査を行った。また、ガラス固化体放射線照射によるフロン分解の可能性を探るため、東京都立産業技術研究所(旧名:東京都立アイソトープ総合研究所)の協力の下、予備的な試験を実施し、線源として高レベル放射性廃液のガラス固化体を使用することも可能であるとの見通しを得た。

報告書

核燃料サイクル施設のデコミッショニング技術に関する研究開発(1983年$$sim$$1996年外部発表資料集)

谷本 健一

PNC TN9450 97-002, 504 Pages, 1996/12

動燃大洗工学センターでは,1983年(昭和58年)に個体廃棄物前処理施設(WDF)の運転を開始してから,WDFにおける除染解体技術に関する多くの研究開発を行ってきた。1988年(昭和63年)からは,これらの技術を放射性廃棄物の処理や将来の核燃料サイクル施設等の解体に反映する事を目的に,大洗工学センター環境技術課が中核となって核燃料サイクル施設のデコミッショニング技術に必要な要素技術として(1)測定,(2)除染,(3)解体,(4)遠隔操作,(5)デコミッショニング評価システム等の研究開発を継続して実施している。これらの成果は,まとまった時点で公開資料や学会等で外部に紹介し関係者の評価を受けてきた。本資料集は,環境技術課関係者が1983年から1996年の間に外部発表した資料を集大成したものである。学会等への口頭発表資料は,出来る限りOHPと口頭発表原稿(既存物のみ)を添付し内容を補強した。

報告書

東海再処理施設耐震性再確認用地震波の作成及び主要建物の動的解析報告

瓜生 満; 篠原 孝治; 見掛 信一郎; 近藤 俊成*

PNC TN8410 95-395, 96 Pages, 1995/12

PNC-TN8410-95-395.pdf:3.72MB

兵庫県南部地震(1995.01.17)は近大都市を震度7の激震が襲い、死者5千数百名、全壊家屋9万数千棟、半壊家屋8万数千棟という大きな被害地震として記録された。この中で、鉄筋コンクリート造の建物についても1971年(昭和46年)以前の「旧耐震」ビルに大きな被害を及ぼし、1981年(昭和51年)以後の「新耐震」ビルに対しても移行期を含めて被害が生じた。東海事業所の再処理施設は「新耐震」以前に建てられた物であるが、主要な再処理施設建物については設計時に「RC柱の帯筋間隔規定の強化改正」を先取りしたり、動的解析により耐震性を確認する等十分な配慮がなされている。しかし、今回の兵庫県南部地震を契機とし、原子力施設の耐震性に大きな関心が集まっているなかで、再確認計算を求められていることもあり、再処理施設のうち分離精製工場(MP)、高放射性廃液貯蔵場(HAW)の動的解析を最新の知見に基づき行った。解析の結果、指針による基準地震動S1及びS2に対して耐震性を有していることを確認した。

論文

Irradiation effects on properties of reverse osmosis membrane based on crosslinked aromatic polyamide

中瀬 吉昭; 柳 忠*; 植村 忠廣*

Journal of Nuclear Science and Technology, 31(11), p.1214 - 1221, 1994/11

 被引用回数:12 パーセンタイル:71.36(Nuclear Science & Technology)

放射性廃液の濃縮用逆浸透膜として、架橋芳香族ポリアミド複合膜の採用を検討した。複合膜を湿潤状態で放射線を照射し、機械的性質、熱的性質の変化及び無機塩水溶液の濃縮挙動を検討した。本複合膜の機械的性質などの照射劣化は、湿潤状態における方が乾燥状態よりも激しく起る。これは照射に伴って系中に生成したOHラジカルに基づくものと推定する。NaCl水溶液の濃縮を2MGy照射した複合膜で行い、塩排除率88%で透過水量は未照射試料の90%を確保できることがわかった。

論文

排水中の放射能濃度測定における試料採取に関する調査

澤畠 啓

保健物理, 28, p.368 - 371, 1993/00

原子力施設においては、管理区域内で発生した放射性廃液は一旦廃液貯槽に貯留し、廃液の一部を採取して放射能濃度を測定している。廃液の放射能濃度の測定値の信頼性は、採取試料の代表性、測定器の性能などに依存する。測定器は定期的に点検校正を行い性能の維持を図っているが、採取試料の代表性については必らずしも確認されていない。採取試料が廃液を代表しているかどうかは、貯槽内廃液の放射能濃度の一様性に依存する。そのため、採取試料の放射能濃度と貯槽内廃液の攪拌時間の関係について調査した。その結果、循環ポンプ方式の場合は貯留廃液量以上を循環する、エアーパージ方式の場合は4分間以上エアパージする、プロペラ方式の場合は3分間以上攪拌する必要のあることが分かった。

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